順番
【順番】
画角に全身ふたつをいれ
ころものほうがさらにゆらぐ
ともどもがかたわらである典雅
じゅんばんのないけつらくが
あいだあいだをうたにして
たびをしているとおもいたくなる
ひとのあいだがもはや使徒で
先行と後続すらわからなくなり
ふたりをつなぐ金鎖がみえた
ひびきがあり、ひびきをのこした
それもまちかどのさつえい
けれど、じゅんばんがないんだ
以前
【以前】
たえまなく、以前がすきで
ひゆ以前などもみがいている
まどぎわのからだひとつは
さしこむひかりに半身をうばわれ
はんぶんがだれだかわからない
あのひとの以前だ、そうおもうと
こぼたれの語もうごいている
ひとのなかをひとがつうかするまえに
つうかそのものがつうかして
部屋いぜんをさまよいなおすと
まどわくげんざいもばしょじゃない
境をすぎた時とは一体なんなのだ