椅子のさびしさ ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

椅子のさびしさのページです。

椅子のさびしさ

 
 
【椅子のさびしさ】


椅子が、いないひとを腰かけさせている
あったはずの木の実を採るために
あるときから木陰へ置かれたままずっと椅子は
しろい腕の数本をそのうえに複製しつづけた
いないひとの範囲というたとえだろう
その身中をなびかせた日々のあらゆる微風も
飛騨や時間の襞へとおさめられてゆき
日にひかる椅子の、はなれてあることは
いまやいないひとにより、ないことにおなじい
それが行く秋にある椅子のさびしさなのか
 
 

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2011年12月07日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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