入浴詩追加 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

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入浴詩追加

 
 
ロックバンド講義に提出された200超のレポートの採点が昨日無事に終わった(原稿用紙400字詰1600枚以上を読んだ恰好になる――しかも音盤提出も20以上)。今日は金曜日の卒論・卒制提出者の口頭試問準備で、一日中、提出物をチェックしていた。斎藤遼太郎くんの浅野いにお『ひかりのまち』論と比較参照すべく、自分の浅野いにお『素晴らしき世界』論(『少女機械考』所収)と同『ひかりのまち』論(『マンガは動く』所収)も読み直した。すると自分の論文のほうに圧倒されてしまった。アホか(笑)。ぼくの論文にはさすがに物質性とディテールが満載され、哲学性への縦横無尽の連接もあるなあ。しかし自分の書いたことは、すっかり忘れていた。

さて、こんど小池昌代さんとやる最終特別講義のテーマは「入浴詩」だが、ぼくが主査をつとめる二人の学生「女流」歌人の歌群に、それぞれ「入浴」テーマのものがあったのを不覚にもいまになって確認した(教務課提出以前に読んでいたはずなのに)。どちらも秀歌。引用させてもらおう。

あけがたの湯にしずむ時 波としてひくく天球の音が聞こえる
――久保真美『ひとをとる網』より

バスタブの乳白湯からすべり出ていざ鮮血をたらして歩め
――福島遥『空中で平泳ぎ』より

それぞれの歌集タイトルは卒業制作用につけられたものだ。そういえば、畏友・郡淳一郎くんからは、忘れていた次の一句を示唆された。

湯殿より人死にながら山を見る

これは独立したものではなく、吉岡実の詩篇「あまがつ頌」(『サフラン摘み』所収)の「Ⅲ」部分にちりばめられた句群中の一句だった。忘れていたぼくがどうかしている。これらも、当日配布プリントのアンソロジー部分に入れよう。
 
ということで、今日はぼくの「忘れやすさ」がテーマでした♪
 
 

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2012年02月01日 日記 トラックバック(0) コメント(0)












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