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廿楽順治・みじかい ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

廿楽順治・みじかいのページです。

廿楽順治・みじかい

廿楽順治のネット詩集『くっている』
http://www.tsuzura.com/kutteiru_tsuzura.pdf
には前回の日記にアップした「ねている」につづき
「東西」を主題にした奇妙な詩篇がまだある。
「みじかい」がそれで、一読、「物凄い」詩だと讃嘆した。
以下――



【みじかい】
廿楽順治


おどろくほどみじかいひとが
まがって
ぎらぎらとしていた
かかとから首まで
どうしてあんなにみじかいのか
(死んでいるのである)
馬をちゃんと食べてこなかったからだ
考えていることもたりない
おどろいた
きもちが青いままとどいていかない
あぶら
がながれてしまっていた
手がすべって
みじかいひとがつかめないのだ
(柿でもくっておけ)
東と西のあいだも
すこしみじかくなっていた
ひとがばらばらになってもふしぎではないが
そう
はならない
そんなにあわてて政治がひかるかよ
みじかいおじさんが
急にぶんれつしてふえた
(ああ)
たべた馬のあぶらがおもいだせねえ



どうして詩行の運びと言葉づかいが
これほどヤクザなのだろう(笑)。
もう嬉しくてしょうがない。

この詩篇をまた分析しようとおもったのだが、
今回は趣向を変え、これに触発されるまま
吐き出した句を下に披露することにした。

詩は25行。僕がなしたのは十句。
つまり、廿楽詩の五行から二句をひねった計算となる。



【短人】十句
阿部嘉昭


短人のあぶら帷子世をうごく


角まがるたび腑分けさる身の列島


踵へとからだ縮めし良夜かな


馬喰が群なし燐を啖ひをり


手すべりを地滑りにして扉推す


真青なるきもちよ柿を掴む天


東西や月は南も短かうす


政治よりひかる薄のこの辺り


短人の師走訣れもほしいまま


馬油あるわたくしの夜朽ち果てて



妙な句をつくったものだ。
廿楽さんが悪い(笑)。
もうひとつ、玉川さんから送られた「未定」最新号も
すこしまえに読んでいて
相変わらずの「狂犬」ぶりに接した読後ももたれた(笑)。
とうぜん嬉しさで、「もたれた」のだが。

午後になると詩集が書肆山田から届く。
明日の練習するには気持も落ち着かず、
ふと以上のような遊びをおもいたったのだった。
多謝(――って誰に?)

そろそろ気を入れ替えて
期末レポートの採点でも、しようかなあ。

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2008年01月25日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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