ハートに火をつけて
ついでにLP盤ドアーズ1st『ハートに火をつけて』の今野雄二さんの訳でも直したいものが出てきた。それで改訳した。以下に貼っておきます。なお「バック・ドア・マン」は人の女房を寝取る浮気男のこと、つまりはコキュの憎悪対象だ。今野さんはこれをただ「ずるい男」と訳していた。
【ハートに火をつけて】
こういえば偽りになるな
こういえばおれは嘘つきだ
もしもおれがこう言えば――
「もうこれ以上高みには辿りつけない」
そうさ、おれのほのおをつよめてくれ
おれのほのおをさらにかがやかせてくれ
この夜を炎上にみちびくんだ
躊躇のときはもう終わりだ
泥沼にのたうつ時も。
いまを試さなければ喪失あるのみ
火葬用の薪の山になるのみだ
【バック・ドア・マン】
ヤー、おれは扉のうしろに隠れる寝取り男
こっそりおんなのからだをイタダく卑劣漢
世の男どもは知らないが少女たちはとうにご存じ
人みなが寝床につくころ
おれは真夜中の夢をまとって屋外を跳梁する
世の男どもは知らないが少女たちはとうにご存じ
あんたらはポーク&ビーンズていどの
まずしい夕食だろう
おれはニワトリ喰いだが、ひとが予想できないほど量が多いのさ
世の男どもは知らないが少女たちはとうにご存じ
おれは扉のうしろに隠れる寝取り男
こっそりおんなのからだをイタダく卑劣漢
ドアの・うしろの・男
世の男どもは知らないが少女たちはとうにご存じ
Try now we can only lose
And our love become a funeral pyre
lose する事も funeral pyre になる事もモリソンは肯定的に歌っているのだと思いますがいかがでしょうか。
(Try now or... と言っているわけではないので)
因みに、他は全てクリーガーの手によるもので、この2行のみモリソンが書いたと言われているようです。