赤堀雅秋・その夜の侍・図書新聞 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

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赤堀雅秋・その夜の侍・図書新聞


現在店頭(金曜日まで)の「図書新聞」終面に、現在公開中、赤堀雅秋監督『その夜の侍』の拙評が載っています。拙著『日本映画オルタナティヴ』にも簡単な同評が掲載されていますが、直感的に書かれたそれにたいし、「図書新聞」の評は字数に抗いながら、より緻密に分析がなされています。とくに、脇役が大事なこの映画にたいし、字数の許す限り、脇役分析がほどこされているので、『日本映画オルタナティヴ』読者以外にも、ぜひご一瞥いただきたい原稿になっているとおもいます。

ある種の「犯罪映画」と種別される映画は、日本の現在性、さらには現状的な「悪とは何か」といった命題とスパークせざるをえない。悪運が次々に無駄な殺しと緊張と膠着を生んでいった井筒和幸の傑作『ヒーローショー』にたいし、この映画の現在的な哲学性は、「図書新聞」のつけてくれたタイトルどおり、「膠着は、それが膠着であるかぎり、すでに救済なのだ」という、悪運そのものの膠着可能性をリアルに捉えています。

このところ札幌で女房と観た「悪」を描いた映画二本が、周囲の評判にもかかわらず、何の「現在性」をもちえなかったのにたいし、『その夜の侍』の現在性はまぶしいくらいです。堺雅人、山田孝之、新井浩文、谷村美月、田口トモロヲ、山田キヌヲ… ことしのぼくのベストのひとつです。「図書新聞」と併せ、ぜひ劇場でご覧ください
  

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2012年11月26日 日記 トラックバック(0) コメント(0)












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