今年の三冊 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

今年の三冊のページです。

今年の三冊

 
 
昨日・日曜の北海道新聞の読書欄は、年末恒例の「今年の三冊」。評者それぞれが年度を代表する三冊を推薦する、というものだが、十六人中、詩歌関係の本をえらんだ評者が三人もいたことにびっくりした。稲葉真弓、金原瑞人、菊地貴子(丸善&ジュンク堂書店札幌店勤務)諸氏が、それぞれ順に、『北村太郎の全詩篇』(北村太郎の全詩篇刊行委員会編、飛鳥新社)、『まくらことばうた』(江田浩司、北冬舎)、『バウル・ツェラン詩文集』(飯吉光夫編訳、白水社)を挙げている。うち江田さんの歌集はぼくじしん、ご恵贈いただきながらまだ読めていなかった。吉本論の〆切をあげたら、第一に読もうと決意した。『北村太郎の全詩篇』はやっぱり買おう。飯吉さんの本はツェランを把握すべく見事に引き締まった編集になっていたなあ。

大澤真幸と川村湊の評者ふたりが赤坂真理『東京プリズン』を挙げていてこれも読まなきゃ、とおもったが、川村湊さんの挙げている『石炭の文学史』(池田浩士著、インパクト出版会)がとくに気になった。

もうひとつ、ジャーナリストの武田徹さんが挙げている斎藤環『原発依存の精神構造』(新潮社)の選出コメントが気になった。転記。《[同書]はラカン心理学の概念を用いて3・11以後に盛り上がる脱原発運動の可能性と限界を示したユニークな内容だ。「フクシマ」の象徴化が招く危険に対して換喩的で批評的なアプローチの必要性を訴える》。要約すれば「シンボルからメトニミーへ」。そうか、斎藤さんがかんがえていることって、いまのぼくとおなじなのか。これも買わなきゃ。

ぼくじしんの「今年の三冊」は12月30日(日)付の東京新聞・読書欄に掲載されます。意外性のない選定とそしられるかもしれない。ただし「専門」を外さないように、という指示があり、そうなった。映画研究、映画人関連の書物、詩集の三冊で構成。字数枠は北海道新聞よりちいさい。



そろそろ拙詩集『みんなを、屋根に。』のご感想が葉書やメールで舞い込みはじめた。サイトアップもある。瀬崎祐さん、柿沼徹さん、浜江順子さんら、敬愛する詩作者にご満足いただけて嬉しい。なかでも松岡政則さんのものは絵葉書の宛名書き側の下部に、印刷されたパソコン文字がびっしり。克明に詩集の美点が指摘されていて本当に嬉しかった。メールでは地元の海東セラさんからのものが意が籠り、温かかった。こちらにも深謝。

たぶん今年は年賀状の余白に、拙詩集の感想を書かれるかたが多いだろうなあ。

その年賀状を昨日は宛名書きしていて、今日は結構、疲労がのこった。BGMとしてひさしぶりにCDをコンポでかけたが、最初にかけたポーティスヘッドで、するどいものは疲れる、と判断、以後はレナード・コーエン『テン・ニュー・ソングズ』、ジェシ・エド・デイヴィス『ウルル』、エリック・クラプトン『ノー・リーズン・トゥ・クライ』、オールマン・ブラザースバンド『イート・ア・ピーチ』、はちみつぱい『センチメンタル通り』と、おっさん趣味のものばかりをかけてしまった。全学授業でザ・バンドを計二回講じた影響とはわかっている。

賀状文面はいつもどおり、女房との付け合い。助詞「に」をかさねて使いあって、「2」を浮き彫りしている。乞うご期待
  
 

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2012年12月24日 日記 トラックバック(0) コメント(0)












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