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甘露のあと ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

甘露のあとのページです。

甘露のあと

 
 
【甘露のあと】


みんなと「かんろ」で百合根のバター煮をたべ
あまさにひそむ微量のにがさに口もとを割る

そとへ出るとふたたびくらやみを雪が漏れて
ひとつの長い息のまに耳下腺までふけこむ

きこえないがきっとある合唱が降雪とされた
ために札幌のもんだいは音、これを日録とする

かたちはどうでもよくなる、うら庭へ湯をこぼし
それがどんなこおりをやがてむすぶかなども

これらの思議はむろんばれてはならないが
むなもとから影をふやす身が雪棺に迫られる
 
 

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2013年01月11日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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