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壺 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

壺のページです。

 
 
【壺】


われてもつがれるのが壺のいのちだ
かけらのとびちったたまゆらをにれがむ

ゆかのわずかうえのひとところに
われのためにくぼんだ異なりがうまれて

まずそれがきえた壺のつやめきを吸い
ひいては裂け罅のようにもぼやける

そのないもののかたちの立ちが
あった内がわのふくらみにゆらぐので

あわれ雪の日のこわれからこわれへと
かけらのうえ壺がひらかれつづける
 
 

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2013年02月08日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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