「なにぬねの?」への二文書
【短句(自由律)五句】
天平のわれ百のうつろや
八朔重たげな春あらし
庭のさきにも庭が来てゐる
朝の千露を迷ひ鹿ゆく
覆水だらけの老いの部屋ぬち
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【推敲】
推すも敲くも
眼前に春の扉ありて
その奥に
女の崩し字のざわめき。
跳ね糸ひとつ引けば
伽藍伽藍と
構想も緑青もなん
どたり頽れてゆく。
「S様いとし」
「やなぎがしるし」
発芽か発眼を
樹の抽象にみて
さてこの験しを
いかに女字に崩すか
結局は万字や卍になって
胡坐の身も経文だらけ。
「まだ耳のこる
はなはるの」
身を推して身を敲く、
最期めらのぽこぽこ音。
おんおんおんと
仔馬もゆくよ、
ゆたり狂気の渡りを。
遠いね、万物はとほい
身に実に
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今日、「なにぬねの?」にアップした二文書を
説明ぬきでここに転載しておきます


