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からだと空気のために ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

からだと空気のためにのページです。

からだと空気のために

 
 
【からだと空気のために】
 
 
すこしへの参与でみずからがすこしになることは
ほんとうは断片ではなく空気のもんだいだ

いきをとめるみじかい時間にかたちをにじませて
それをたとえば風へ散らすがままにしてみる

こんなふうに身を延べるのは予行かもしれない
あまい濡れに棒がそりかえる森びとのおぼえ

すこしへの参与は食べることをしない検地に多く
この多さがすこしとまざりあい衡量がうまれる

こうした衡量はうつりゆくなかであいまいになって
水のうえをよぎるががんぼがあわれにもおもえる

あらわれの珠もかたちにこだまを円くおりなすが
すこしのすべてはおのれのすくなさへと閉じられる

そこにこだまがひびいたとしても七いろがもえ
ろざりおがころころほどける音を鳴らすのだ

空気と音、こぼれるものは袋の水のみではない
からだの割に大声をだす鴉をきらうゆえんだ

衡量というかぎりはならびまで裏箔されて
いつもあいだのみられる不如意があるだろう

その家のまえがみにあたる柳へあかりを吊り
ゆっくりとおとなう朝がにぶく照るようにした

すこしにゆらぐのはだから北向きの部屋ではなく
ほんとうはあるかなきかの門のほうなのだ

木底の靴でとおりすぎる門番のわきには
くさばなのする吐息がすこしなびいている

門にあるのは入所禁止というおきてでもなく
その門がかたちとしてすこしであることだった

すこし泣く、からだと空気のために泣く
じぶんに入れ替わるものだけ通らせてゆく

こんなふうに気づかぬうちに裁縫させている
それでもこのすこしは針のようにはひからない
 
 

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2013年04月08日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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