ぼんやりと青味 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

ぼんやりと青味のページです。

ぼんやりと青味

 
 
【ぼんやりと青味】


もちづきならそのあかるさからして
あの天上の過半をおおってもいい

じっさい画家にそう夢みられて
おおくの夜空の絵がえがかれてきた

それは天心に、はかない鏡をおいて
あおみがかった時間をみおろすことだ

とりわけおぼろなひかりに殴られて
ひと肌にうまれてくる痣のうつくしさを

布が皮膚をきりつけたまま癒着して
ころものつつみになったひとの円筒を

ぼんやりひえた縦としてみつめるとき
こころのかんじられない距離がこのみだ

月光のなかにそもそも痣や円筒がおりていて
ものもまたそれらで鋳られ反射をうしなう

すいこむだけのすがたじたいホトに似て
ぼんやり在ることが叡智につながっている

せんせんと鳴りつづくひかりのよわさでは
まずはにおいらしきものがほどけてゆく
 
 

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2013年05月28日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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