尾行者 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

尾行者のページです。

尾行者

 
 
【尾行者】


うすやみにひとを見分けるため
わたしをつかっているのはおそろしい

ふれあう正面をおもいあわせながら
じふんのうしろを分割しているのだから

それは鏡にじぶんの顔をうつすとき
ほんらいの鏡にある同調力をかんがえ

うしろむきの鏡に自分のうしろあたまが
うつっているとかんじるのににている

その逆光のひとも息をしていてよわく
よわいときこそ像がつよいとしめす

こころではなく像のもんだいがあって
みぎひだりには百合がこぼれている

よわいときのつよいこころではない
よわさそのもののつよさでそのひとは

うしろをみせてわたしをさそいだす
なぜゆきぬけるべき歩をひるがえすのか

うしろからだ、うしろからだと念ずると
そのひとのうしろあたまに顔が透ける

なにかの紋章のようだ、嵌っているものは
いつも前にみえている昔の硬貨みたいだ

宙にういているようにおもえてとりだせない
しり肉のふかい奥がうしろからの前を支え

もうじき昼の最後のひかりがなくなる
みぎひだりには百合がこぼれている
 
 

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2013年06月12日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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