海流 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

海流のページです。

海流

 
 
【海流】


にんげんよ自分のうちがわにあるものは
そとがわにとりだしてはかたれない

うちにある方向のみをさししめし
主語を無言に、花のようにつなげる

環礁のふくんでいるうちがわも島でなく
かざりに似たかたちがあるとのみつたえる

それでも格助詞のうつくしさが溶出をなし
文を文いがいに分けないよう意をそそぐ

すべてからっぽの浪に手足があって
攀じてゆく書き板があるのと逆だ

構文がながれるだけのとうめいは
ことばそれぞれの位置がゆるしている

ひとつの再帰のごとには同語があらわれ
それらがまぶしいまでに同語でできている

うみのみやこ、とりどりの牛馬車がゆく
そうみえているくるまから水がわたるから

にんげんよ悔悛こそがひとよのあかし
くだされる罰もすでに自分であることの

とうとい救いにしかならないのだから
もともと罪があったかまるで意味がない
 
 

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2013年06月19日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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