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散文6 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

散文6のページです。

散文6

 
 
すでにもう、ひと匙にも満たないとなげく。がらす瓶の底にある希望は、見た目に一回分の服用に不足しているし、だいいちうまく掬うこともできない。ところがのこっているものは、いつでもすぎさったからだなどを中和する願掛けの具となる。のこすままにしたらいい。かんがえてもみよう、ほんとうはすくなさなど一瞥できず、その漸減の経緯だけがいつともしれない日へむけて、いまから花ひらいているのだ。想像の域のみで、ひとのあゆみに粉をちらし、わかれをすくなさへとかえてゆく。見送る服にかくしもった匙と卓上の瓶とが離れてあることも、列柱の位置が分立しているにひとしい。いくつかの遊離をわけあうすくなさこそが、きえゆくうごきを霧状に建てなおしてやまない。
 
 

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2013年07月29日 日記 トラックバック(0) コメント(0)












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