散文12 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

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散文12

 
 
色ちがいの服をまといあった双子のように、そこだけうきあがる対句は、詩行のながれをとめる。それは相似がそのまま相互消滅をみちびく傍証ともなる。あるいはたたえられる水に脚を入れた瞬間の、実体と像のわかれはじめのようにして、対句の罠があるともいえる。叛乱の秋、あらゆる厠に対句で檄がなぐり書きされ、ちいさな円環ができていた。それでもひとりの乞だけが、りんごと梨を左右の手にもち、歌なしの自在をあるきつづけた。
 
 

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2013年08月06日 日記 トラックバック(0) コメント(0)












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