メモ38 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

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メモ38

 
 
わたる、という動詞のうつくしさは、それが空間救済的なうごきをなす点にあるだろう。おなじものの刻々がひろがり、うつり、しかもひとたびだけのことなりをうんでゆく。しまいにそれすらきえ、像のあることがもともと余韻をふくんでいたかなしみがにじむのだ。想像したものをどの面に映すかにも遠近のこのみがあり、わたしはなるべくとおくに、おもかげのみえなさを置く。それが草のように近づいてくるのなら、ひとをつつむ車窓けしきのながれも、その場の視覚ではなく、あふれる感情をわたっている。
 
 

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2013年10月11日 日記 トラックバック(0) コメント(0)












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