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散文42 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

散文42のページです。

散文42

 
 
ひとみなはうごきの不穏をひとしくもっていて、あゆみゆく上体が、それを具体的にはこんでいる脚すら消すことがある。そんな部分の欠損によってエレガンスが歴史化されるのだから、ひとのからだへのあこがれはみずからの波打ちをつかもうとする川面に似ている。めつむれば流れているだけだ。ことしの最期をさきどるバラ園でも、花影にさえぎられて移動のみをしるしたひかりが、予感をこえた人波として、うしろへにじみひろがっている。
 
 

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2013年10月22日 日記 トラックバック(0) コメント(0)












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