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秘められた生2 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

秘められた生2のページです。

秘められた生2

 
 
あかるさ、色の区別はあるけれども、星に外観はない。かわりにあるのが、ただ星ぼしの配置ということになる。そんな状態にいたるまで、記憶もまたみずからを遊離する。ところがそうした「配置」こそがじつは空間理論のいう、ほんとうの一体性なのだ。ということは、退化した記憶も、細部に距離をわたらせた、親密な気圏の一体性、そのなかにある。記憶は、おぼろだったりひかったり濡れたりしているその眼、あの眼、さらにべつの眼…をかぞえてやまない。しかも外観がやがてきえる。それぞれの眼がひとりのもつ別の相であるときには、その者の雰囲気のうしろに、星空を透かしているような深遠までおぼえる。もともと、ある女の背景が夜だったことは、それだけでも感慨ぶかい豪奢だったはずだ。
 
 

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2013年11月18日 日記 トラックバック(0) コメント(0)












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