ストロボスコープ
【ストロボスコープ】
ストロボスコープを焚かれるなか、よこたわってねむるしずかなからだはどうなるか。はげしいひかりの間歇にみちびかれ、まぶたのうらがそんざいの架空をあかす。この架空がゆめみされると、あたまからなづきのにじみでるような胚化もおこる。からだのかたほうが絮でも、もうかたほうがかわらず質量でできて、そのさい質量が絮を放つのなら、絮こそがかつての質量をおきざりにする。すすむものにたくわえられてゆく遅れも、うんどうの芯にではなく、くうかんの内外にひろがって、なかみの同一だけがのぞまれだす。たとえば会見を録画見しながら気絶しているそのひるに。