ヘンドン
【ヘンドン】
いちまいの絵にも似た
つどいが森にあって
いまここがヘンドンだと
つどいをほそくする
まつげのようすで咲く花に
ゆくみちのゆびはふれた
まつげのえくすてが
めらめらもえるおんなにも
ゆくみちのゆびはふれた
あらゆるじかんの層をわたり
くうきのおりたつばしょが
草木ではなく紙へもどる
睛を点じられなかったひとらが
けっきょく龍のいろこなのか
青摺りのそでをひるがえしながら
盃をわたすうごきがとまり
ぜんたいの奥にしずくする悲が
ない睛の底へあかるんでゆく
部分たるをからだがえらぶ
いまここがヘンドンだと