むろ
【むろ】
三鷹にふりつもった雹をみて
つめたい天からの吐瀉とおそれた
氷室というべきが黒雲にあったなら
うえまでもむろに分割されていたのだ
みえるもののわけられる法則
けれどひとにより等個がおもわれて
ものみな五万などとかぞえられる
あぶない冷気がたまった反吐より生じた
なにもかも粒状なのは気絶しながら
おちていった途中に研磨があったから
それでも雹に出会っていない想像が
雹を輪郭のない穂とおもいかえ
にくむべき栗花のにおいをかぎだす
くさい町になったとなげいても
ゆれる花が雹をよんだにすぎない
どこまでも分割がすすみ栗花さえも
一里あたり五万むろの薄異変