寂 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

寂のページです。

 
 
【寂】
 
 
さっぽろの家屋はみな二重窓だから
つよい風で換気扇の鳴るいがいは
ほとんどそとのおとがしないだろう
ましておんがくもきかなくなると
血流音だけが詩づくりのもとを占め
しずかにただころされてしまう
はなとうとすることばを吸音する
このからだがもののはじめへの
ありえない除外例となるのだ
しずかにころされてしまいながら
ころされあうあかしの等間隔を
ことばのとける列なりにつけたすと
一音ですむ情けなどとうにおわり
つづきでこそおとを統べてゆく
さび声が寂静をとおりすぎる
羽化の鳴るとじられた虫に似て
うちがわのみがひかってあわれだ
おとの臓腑がすきとおってくる
おとにながめのあるさまもゆれて
みるからに入寂へみちびかれる
 
 

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2015年02月03日 日記 トラックバック(0) コメント(0)












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