復
【復】
文字はからだで書くものだ
それが性事のごくいだと
シーツにちる文字がつたえる
うごきは撥ねうごきは返し
それでもまるくおわることが
ひとをおさめもするだろう
文字がはだへとこびりつけば
せんとうでいっさいながす
ゆうがたのひかりそのものが
湯のようにはった宇にいて
からだをあわであらいだすと
そこでも文字が動で書かれ
そのうちからだまでもが
ゆうがたとともにながれだす
やがては多少ともひにくなどを
ころあいの湯で煮るのみだが
多少ともまがっている湯は
まがりとも直線ともきめにくく
またもやふたたびもういちど
からだの文字をみだしはじめる