今クールのドラマその他 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

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今クールのドラマその他

 
 
本日(8/6)の北海道新聞夕刊に、ぼくの連載コラム「サブカルの海泳ぐ」の第17回が掲載されます。今回のテーマはクロソフスキー→ボードリヤール由来ともいえるシミュラクル。しかもそれがゆがむことで生じる「笑い」の先端性をあつかっています。
 
串刺しにしたのは、先々週放映開始となったドラマ『民王』(入れ替わり設定の遠藤憲一と菅田将暉の怪演のほか真面目にやけっぱちを演じる高橋一生までもが笑える)、内村光良のコント番組『LIFE!』中の新シリーズ「実は…」(星野源を相手にしての、石橋杏奈の素っ頓狂なツッコミが爆発的に可笑しい)、それとサッカー本田圭祐の物真似で人気のじゅんいちダビッドソン。
 
ともあれ久しぶりに笑いについて書いていますので、北海道在住のかたはぜひ、キオスクやコンビニなどで購入してご一読を。50円です。
 
それにしても――今週はじまったあたらしい深夜番組『となりの関くんとるみちゃんの事例』にさっそく魅惑されてしまった。コメディ調の学園コミック『となりの関くん』と『るみちゃんの事例』、その異例の二本立て。後者のヒロイン、るみちゃんの行動の予測不能性も斬新ですが、『となりの関くん』のおどろきはさらに輪をかけていました。
 
授業中、最後列、となりの席の机のうえで何事かへのこだわりをひそかにしるしている関くん(渡辺佑太朗――かわいい)の、納得できない挙動の一々に、ただただのみこまれ、無言でアタフタするたったひとりの観察者・横井さん(清水富美加――かわいい――その「内心の声」が音声上の主軸となる)。つまり徹底的な受動構造のコメディドラマで、このつくりこそが未体験ゾーンでした。第一回の提示物は消しゴムでなしとげられる関くんの異様に緻密なドミノ倒し空間。
 
清水さんの困惑と驚愕を点滅させる顔、渡辺くんの没頭顔と、すべてどこ吹く風の余裕顔、それにつぎつぎと倒れてゆく消しゴムドミノ――それらがこれでもかという緻密なカッティングで、スリリングきわまりなく連鎖されてゆきます。なんという編集技術。放映第一回にして深夜ドラマ史上の金字塔だと確信しました。次回テーマは将棋だとか。
 
原作はカドカワ「コミックフラッパー」に連載され単行本化もされている森繁拓真の同題コミック。脚本・演出が細川徹。このひとは宮沢章夫、宮藤官九郎人脈の才人です。
 
それにしても『民王』と『となりの関くんとるみちゃんの事象』が最強フェイバリットドラマになるなんて、今クールは意外な展開だったなあ。ほかBSの『本棚食堂』も好きだったけど、今クールの放映が終わってしまい、残念しきり。反面、話題ドラマのほとんどをリタイアしてしまった… キャスティングは「二歩先」ていどがいちばんドラマを自由にできますね。
 
ゴールデン枠で興味がつづいているのが『刑事7人』だけというのは、ちとさみしいかも。期待株だった『探偵の探偵』も、北川景子のからだは切れるけど、最近、物語が自壊気味だし…
 
 

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2015年08月06日 日記 トラックバック(0) コメント(0)












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