近況 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

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近況

 
 
昨日(2月13日)の北海道新聞夕刊は、ぼくの連載コラム「サブカルの海泳ぐ」の掲載があったのでずが、3月末に出る新しい詩論集『詩と減喩 ――換喩詩学Ⅱ』の再校ゲラチェックに熱中、ついコラム掲載の報告をフェイスブックにするのを失念してしまいました。
 
コラムで「三題噺」にしたのは、①2月1日、札幌のニトリ文化ホールでの玉置浩二+札幌交響楽団のコンサート、それに②去年11月23日に放映されたNHK「SONGS・星野源」、さらには③今年1月放送の「亀田音楽専門学校(シーズン3)」の第2回、GLAYのゲスト登場篇。
 
一日とはいえ報告時機を逸してしまったので、いつものような別角度からの内容紹介は断念します。かわりに、女房とみた玉置浩二だけ、新聞原稿から断片的に転用することにします。
 

 
 2月1日はニトリ文化ホールへ、札幌交響楽団を従えた玉置浩二の歌唱を伴侶と聴きにいった(指揮=栗田博文)。伴侶がチケット発売開始直後にうまく注文してくれたおかげで、席はど真ん中の第3列。玉置の呼吸音まで聴こえる4メートルの至近距離だった。
 
 いま玉置は男性歌手のなかでいちばん歌がうまい。唄い回しが良く、ビブラートはソウルフル。ウィスパーでも声量があり、オペラ発声をしないからメランコリックな地声がそのまま伝わる。しかも自作のバラードが名曲揃いで、心優しい歌詞のすべてが聞き取れる。グッドオールドなアメリカンポップスのゴージャスさもある。
 
 圧巻はアンコールでの「夏の終りのハーモニー」。ノーマイク、アカペラで玉置の歌声が響き渡る。声の物量が抒情的なニュアンスを伴って聴衆の躯をこじあける。歌が終わりスタンディングオベーションに加わって、自分が涙しているのではないかと思った。魂がふるえた。
 

 
さて『詩と減喩』の再校チェックをしていたら、わずかとはいえまだ「てにをは」などの斡旋ミスがあって、結局すべての原稿を素読みしてしまいました。減喩や換喩の原理的考察もありますが、収録文それぞれは徹底的な「解釈詩学」を展開しています。ぼくじしんは鮎川賞をいただいた前著『換喩詩学』よりも馴染みと創意をかんじますが、むろん感想は読者諸賢におまかせするしかありません。
 
確定済の同書目次をこのさい披露しておきましょう。ぼくの書きものをよく読んでいるかたは、「ああ、あれか」と合点がいくとおもいます。全体は二章構成、こんな内容です(総ページ数407)。完成をお待ちいただれば。
 

 
Ⅰ 換喩と減喩
 
真実に置き換える換喩
喩ではない詩の原理
排中律と融即――貞久秀紀『雲の行方』について
夢からさめて、同一性に水を塗る
断裂の再編――杉本真維子「川原」を読む
第六回鮎川信夫賞受賞挨拶
近藤久也の四つの詩篇
中本道代について
江代充について
減喩と明示法から見えてくるもの――貞久秀紀・阿部嘉昭対談
 
 
Ⅱ 詩と歌と句
 
詩のコモン
アンケート全長版
杉本真維子『袖口の動物』
廿楽順治『たかくおよぐや』
清水あすか『頭を残して放られる。』
小池昌代『ババ、バサラ、サラバ』
高島裕『薄明薄暮集』
詩的な男性身体とは誰か
佐々木安美『新しい浮子 古い浮子』
喜田進次『進次』
柿沼徹『もんしろちょうの道順』
加藤郁乎追悼
坂多瑩子『ジャム煮えよ』
方法論としての日録――岡井隆のメトニミー原理について
性愛的に――、初期の大辻隆弘
木田澄子『kleinの水管』
望月遊馬『水辺に透きとおっていく』
 
あとがき
 
 

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2016年02月14日 日記 トラックバック(0) コメント(0)












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