ながれやまない
【ながれやまない】
ながれやまない雪には耐性があるのに
やがてながれだすしらかばの花粉で
かおにある感官を直撃されてしまう
そんな北のかおのうつくしさをこのむ
ほんとうにながれやまないものなら
こなではなくむしろおとのはずなのに
みみをしまいわすれたそのままに
めはなだけうれいにかわるかたよりだ
はるなど頭蓋のようにおおきな球で
ひとはそこへあたまをいれこすれるが
かんがえのこまかな粉にさいなまれ
しらかばのきばがどこへならぶか
それだけを方向にしてながれやまずに
あゆみのほんのすこしをまとめられない
けれどもまるいものをまるさでつつむ
ほうびがめのまえにあらわれている