お知らせ11月17日
【お知らせ】
12月2日(金)19時~、赤坂ミッド・タウン7Fの「d-labo」(dラボ)で、樋口良澄さん、杉本真維子さんとともに、詩についての壇上鼎談をします。ぼくが東京の公衆のまえで喋るのは久しぶりです。題目は「詩はいま、どこにあるか――鮎川信夫と最果タヒ――」。
ぼくとしては、副題のふたりの新旧作者にさほどこだわらず、今年、「現代詩手帖」の詩書月評を担当したときの実感をもとに、話ができたら、とおもっています。実感とは――いわゆる「変型ライトヴァース」を収めた秀逸な詩集が、なぜ中堅世代に集中したのか、現代詩の可読性にいまやさしい変動が起こっているのではないか、ということです。たぶんこの趨勢には確たる理由もあります。いま詩を書くのは恥かしい、この意識が逆説的に詩作をうごかしているのではないか。あるいは詩篇のすばらしさとは、この「恥辱」の痕跡が再帰的に出現していることにさえあるのではないか。
会場にはふだん詩にさほど興味のないお客さんもいらっしゃるだろうということなので、この自分の着眼を、文化環境、ネット環境などとからめ、わかりやすく語るつもりでいます。じっさい「恥辱」は、表現の多様な分野に共通しています。もちろん、先達の樋口さん、天才肌の杉本さんの発言に、フレキシブルに対しながら、やわらかく臨みます。彼らもなにか創見を披瀝するでしょう。愉しみです。当日は、ひとり三篇の枠組みで選んだ、「今年の秀作」アンソロジーを、参考資料として配布します。
入場無料ですが、事前予約制なので、下記のサイトにしたがい、手続きをしていただければ。
ぼくじしんはこのイベント出席の翌日、札幌にトンボ返りですが、イベントの二次会で、旧知のかたがたともお会いできたら、とねがっています。よろしくおねがいします。
http://www.d-laboweb.jp/event/161202.html