書き込み幾つか
●コミュ「悲劇の誕生」に書き込んだ
歯痛にて鞍の上より歯牙をみる
コギトから小人に変る緑闇
●コミュ「色彩論」に書き込んだ
水流に水中の耳きはだてり
●田中宏輔さんのミクシィ日記に書き込んだ
巨き手がやおら現れ犬掴む 犬、保安官バッヂにも似て
●村上昭夫についての松本秀文さんのミクシィ日記に書き込んだ
【ねずみからの返信】
苦しめられる
世界の半分にいると任じた
でもぼくらのいちばん奥では
ねずみを通り越した星が
きっとぼくらの血の闇すら
照らしてくれるだろうと信じた
信じて多数のまま投身する
ぼくらのいなかったことと
世界の半分が流れたことが
こうしてすこし似てきて
だから「苦しみを泣かせてごらん」
星もいまごろになって
消えた血の残像をしずかに射す
そう何もなかったのではなかったが
ぼくらへの視線があったとは
最初から到底いえないだろう
来世で水を呑めばいいのか
この難問に答えないままで
運命と無関係な 星も消えた
世界の半分が愛されないかぎり
あるかなきかの
ひとつの星も愛されない
●
註記。
僕のサイトに順次アップしていた句集は
予定収録句数の500に達してしまった。
この総句数はキープしようとおもう。
で、今朝3句をつくった見返りに
昨日つくった出来の悪い3句を消すことにしました。
「焉力に」「中止して」「基地に機知」です。
最後の詩篇は
書き込み欄に松本さんが書いた
村上昭夫の詩篇「ねずみ」の変奏曲をもとに
僕が再・変奏したものです。
村上オリジナル→松本変奏曲→阿部再変奏曲と、
変化のラインを確認していただけると嬉しいです