さがる ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

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さがる

 
 
【さがる】
 
 
くさいろの傷をあまたのこして
しかるべきとおもうこのはだかは
すがたみにて少年のよわみをとどめ
そのかみの父とはまったく似ない
かるいものだけをはこんでゆく
なにかのかたちをうごきにほどき
つばめさながらの交易者なのだろう
季節きせつをひさいでゆくのみ
ひとの多くは階級そのものを
みずからかけはしにとおくわたり
あさい水がくるぶしをひたせば
そのことがあふれだした春のあおさ
てつがくが海溝をしずむ舳先なら
あさせを前方にみきるこの詩は
さがりながら浅さをつれているのだ
すがたみのしばりからはなれ
ときのまをつぎつぎ記憶するように
後退のきざしがあらわれてきて
まえうしろにからだも牽引される
むらぎものうすくなるころおい
たとえば肝と腎の交易がはじまり
おもうことは交感対称をえがき
みずからがそのまま抱擁韻となる
詩にあって対句てきなものは
みぎひだりさながらうすいだろう
おくへとちいさくなってゆくときに
こどものたにんがゆれださないか
ひとりのふたりまであらわれないか
ゆれはばがひろければ寓喩だが
さがりかたがしずかすぎる一時を
ひびきにするのは換喩のほうだ
うれうしぐささだまりなくて
うつむくのみでかんがえるように
みえてしまうゆううつはなぜだ
すがたみからさがる退路にて
ああなにもかもが若返ってゆく
 
 

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2017年04月28日 日記 トラックバック(0) コメント(0)












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