スイッチ ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

スイッチのページです。

スイッチ

 
 
【スイッチ】
 
 
ゆえしらず気弱となったときには
だいたいおろかな恋をしている
まことらしさをくうきめいてかんじ
からだへはいってくる感慨を
うちがわがなでられるとおののく
たとえば手がなにかにふれても
ふれたぶんだけ支流がふえて
おもうことのつよいたんすうと
しぐさのふくすうの非対称に
みずまでながれるやまいができる
げんをかついだらそのとたん
わたるしきいの数をかぞえだし
日ごとの良数がものごとのくわけに
おそろしい断線をいれるので
せかいにあかりがつくかどうか
帰宅ごと怪訝にスイッチをいれるのだ
部屋にはきえかかった西日がのこり
みずからのいないさまがなつかしいが
ふざいと残存のとけあうながめは
なんでひとになじみつくすのだろう
いる場所があかるんだたまゆらが
いつかのゆり苑のようにあおざめて
スイッチはむなぢにさだめられ
はいることがすばやくいれられたと
おのれのからだを泣きそうになる
もりのみどりのカーテンをひき
ちいさくなった領分をみわたすと
のこしておいたこびとがみえ
みえたことでおんなになってゆく
さいごのゆうぞらへつながっている
スイッチをいれるあきらめは
何千回にもわたっているのだから
ときを就学時とさっかくしても
さんかくのジオメトリーそのまま
平行線のまことがかくれているだけ
顔の細部の定めがたさがすきで
それはひとつの方向をもつまえに
かずかずの平行でわかれている
いずれ東洋とも西洋ともいえ
かおのひろがりもそうしてあり
こうらより地形に似ているし
情によってくずれるやわらかさに
それぞれ公理がひろがっている
だから恋情も気体にそいつつ
いとわずにかるくなろうとする
まるで木立さながらへんぼうした
このいくつかの不恰好だけが
スイッチをいれる還元とあわず
なにゆえこんなに脆弱なのか
しぼんでさらにふくらんでゆく
 
 

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2017年04月30日 日記 トラックバック(0) コメント(0)












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