かつて ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

かつてのページです。

かつて

 
 
【かつて】
 
 
たぶん脆弱をあかしされるため
わたしらに性愛がひらかれた
つよくなるのはけして道義ではない
趣向と愛をみわけなくなるまで
むだにからだがうごかされて
えるのもたがいのからだだという
そのトートロジーこそわらえた
それでもひかりをながめるように
おもいもよらぬちいさな表情を
どんよくに記憶しようとする
そんなよしなしごとにとらわれて
みずからの碗をわってしまうと
破片みたいだねとぜんたいを
つかれたままくくろうともして
このときは性交とはむえんの
ふたりの配置になったと気づく
おるごおると「とどこおる」
この二音こそたがいだといわれ
くりかえしが性交を倦ませた
うごきのくりかえしだけだったと
いとなみをかえせもしたけど
なましろい肌へのなでさすりは
おなじところをちがうように
いつくしむにはついにいたらず
さぐりいれはなにもさぐりあてず
風のような領域がひろがって
てのひらをふと中断させた途端
碗もわれた、眼前は白磁だったと
うつろでかなしいわらいを
むつみのなかへ向けたりした
疲れと愛をみわけなくなるまで
むだに皺がこころにはしって
ひだをもつものがまじわりでは
つねにおくゆきにかわるのだから
それをpornのようにひらたく
意匠にすることもできないでいて
さしだした双のかいなへと
つめたい藁の束がおちてくる
そんなとつぜんもあるのかなと
体位のさまがわりにさしむけてみた
地上だよとあいてはあっさり言い
うしろすがたをとおくそらせて
さかのまちの地図もあるな
ふたりの細工になったなと気づく
しているときも余白がみえていたし
ひかりのふる窓外も配置だったし
かなしさのかたちあることが
かたちのなさにさえまさっていた
 
 

スポンサーサイト

2017年05月16日 日記 トラックバック(0) コメント(0)












管理者にだけ公開する