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失策する眠り ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

失策する眠りのページです。

失策する眠り

【失策する眠り】


熱い。
ひとりは熱い。
寝床すべてを水枕と見定め
ガバリこの躯は投身させた
背後にいくらかの抛物を感じて。

駢儷していますが
尿を刻々膀胱に溜めているの自覚どおり
すでにして酔眼もビショビショじゃないか
破れつづけた三十年の袋
行く先々を濡らした――ここでも。
眠りは失策、差引いても座礁のかたちをとるが
以後は眠ることでしゅうへんを貪りつづける
私の変化、見て
(ソレハ)(起きてるように)気持ち悪いよ

暗いは暗い」 復路、満てよ」
暗いというのはビショビショということ」
そう、やはり例外的な水を考えている
黒の頭部が私の寝顔を俯きに流す。
かたどおり寝る水路に絶えだえと《浮く》

夢では畔の姿を一心に追いあつめて
真ん中に 字のさんぼんがわ
苛烈すぎてもう水分もない だろう

(夢では)、《あふみ》と名のる家出人を
胡坐のうえ後ろ向きに傾けていたかった
(ふたり)でつくる字が放埓に似るように
水の傾斜が 日時計二時の角度に重なる(ように)

もう駄目、
暗いというのは遅いということ」 復路、満てよ」
それは華厳?
霰の、くだる、みらいの川は

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2007年07月20日 日記 トラックバック(0) コメント(0)












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