ふたつ
【ふたつ】
世にふたつあるものは
それだけでしずかにならびたつ
かたほうはのぼりにつかわれ
のこりはくだりをまかせられる
いきるとは天族たちの舞いで
いのちふたつのふたばにすぎない
ともに寝てやがてきえる同一の
ゆきてかえるなかをいただきがあり
うごきは中途でささえられて
もしひだり目がうわのそらをみたなら
右目はみなそこをみずにはいない
こどもが奥行になっているせかいの
あわい二本のけむりになるまで
かぎりなく双は無双をよびこんで
あのふかくのさきには
おおきなへびの対もしずむ