数歩
【数歩】
つづられかたの数歩に
どんな魔法がつかわれているか
しさいにうけとるだけなのだ
再帰が再帰に反射してゆく
詩集をまえにしてあたまがきえ
胴だけのこせとうながされる
ぺえじをめくるくりかえしがきれい
まちのはずれにかいまみた
アプローチととびらをおそれると
庭から入るのにためらいもなく
いつしか二階のまどを額縁に
だれかの顔になっているだろう
しらなさをゆくわたしらにとって
のぼりはいつもいまにすぎなかったが
それがなぜことばなのかわからず
使徒をあかす数歩のみあまくひびいた