反り
【反り】
ずっとつまらない靴をはいている
ふゆぞこものを一季ごとに
はきつぶすのだからしかたない
いつしか網でできた
かぜよりもかるい沓で
しめったのはらを無尽する
もくどうらしきをふみゆきたい
そうしてかなしみほこるのだ
からだとかんがえとのあいだを
おびている快活のあまり
もはやひとですらない
そういうかかともろとも
さきゆきをかなであいたい
おんなのはきもののかわいさが
雨竜這うもんようにてなされ
みちへわずかとどかないあさもある
すきまゆえにひかるすきまを
病臥のあんぐるで下草がみとおす
みえたおおもとにわたしはいる
世はどこまでも、とおあさだ
ふゆぐつとりどりのはかばなのに
はるに沓をすてるとつたわる
沓みなをすあしにはいて
のぼるやさしさがうごきにある
ひばりとつげてもよいし
反りとつづってもいいだろう