単位
【単位】
ゆるやかに愛がきんじられた
足のうちがわをぶつけあう
あやうく組手にもなりそうな
あいさつがこれからの単位なのだ
はなれあってたつべしといわれ
ならぶとちがうかたちになる
ならぶがもうわからなくさえなる
最後尾がむしろ先頭という
そんな法則がきのうあったのに
みあげてつくるひろがりも
すきまだらけにかわってゆく
聖なる図柄とはこれではないか
かぞえれば川と似るかもしれない
ポー川のはなしをしたなら
あどりあのうみへゆきつくのが
くちびるのとしつきなので
じかんどうしがとけるように
いたりあのじんるいはつづいた
くちづけではなかったはずだ
こかったのにさみしかったもの
単位がそうではなくなると
出生にかかわらぬすきまが、そこ
ぼんやりとあかりだしている