物見
【物見】
おもなものはすごもりではなく
さくら、ひととよばれており
おとないひとつなくして
日の風にはさらせなかった
それが延期のように魔物めき
ふくらみつくすのもこわかった
たずねあってなだめうる
たれしれぬ一角があるのだ
マスクはそれぞれのわたしにつげた
仮面にこそおとずれるようにと
手の揮発をみがくひとをくりかえし
すけてしまった手もむすばず
ならんでみあげることだけ
これほどにしたものみはなく
時差でしねるような気がしたが
上と下あるゆえの聯想だろう
あまのいわふねからはじまったのだから
まんかいのひろがりに碇泊をおもい
とどまっているさだめをながめる
その残像で、ゆさんをしつくす