夜景
【夜景】
ゆうぞらを捕ろうと投網をはなち
気にながれている斜めの質を
すうせんでくだりおりてはあかし
うつりとひるがえりをにせてみせる
かげなすむくどりのおおきむれが
もとの椋を欠く痛みをひろげた
数のあらわれはあらわれたとたん
すでにして虚数やごみなどをふくみ
しんでいるすらとんでいたのだ
しねば数にくわえられるとみえて
二乗しないとなまえもいわれないし
ふけつさゆえにやむのも恥しいことだ
ろうぜきをつくし飛沫ちらして
ひろばはまだあると燥ぐよふけは
うるさいか、否、くろいだけだろう
じぶんへと王冠のとどくことが
のうてんを髪をつめたくしている
かれらむくどりだ、さみしくもまた