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女物 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

女物のページです。

女物

【女物】


バカと罵られつづけて「あぁあぁ」する
この夏の日傘にはそれで「女物」を奉じ
路上に投げられる微かな影に見惚れた。

七色の頬紅を塗った気分に 一挙になる
少しずつ70年代の阿呆を取り戻す
おすましした女の子たちの胸乳の稚魚。
秘密の樹の下闇でその敏感な突端が泳ぐ
よって詩はいつもあさってに打ち水、だ
がお がお  (うぁん うぁん)

幸福によろめくわれわれの乱雑な言葉
ギャオスとギャオスのように連れ合う
(朝顔のつづく朝の道で、)
癌告白するメール文に不幸の藍が滲んだ
どうしようもないことにぴかぴかした夏空の称号
是々非々が無慈悲なほど清明かもしれぬ此世で

それでも手紙文は一生かけて練習だ
《70年代は 闇のなかの光ではなく
光のなかの闇を見てました》
こうやって何事も積載しなければ(泣くのか?)

当たり前のことをいうなら
五階よりも十二階のほうが荘重です
いつかは稀薄な浅草の高層に住んで
地上を十二階下と むかし馴染んで定めるか
「正面」の花火とも向き合ってしまうだろう
なあどうするんだ、おまえ?

京子「バカバカ」「わたし、たくさんの果実」
そうだね、存在は籠から残部があふれでた狼藉。
マンゴーの隣には冷えたアレクサンドリア種が
東空には今しも周囲に溶けようとする城塔が

見えるだけだ、ただ見えるだけ

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2007年08月10日 日記 トラックバック(0) コメント(0)












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