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連詩Bも二巻目がはじまった ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

連詩Bも二巻目がはじまったのページです。

連詩Bも二巻目がはじまった

 
立教の連詩連句演習・B班も
A班と同じく逆順で二巻目がはじまった。
こちらは濃い。
僕の三番目までの詩篇を以下に報告します。



【識字率の問題と小僧】
石井洋平


百八畳間を何某かで詩篇を畳んでいると
門の隙間から小僧が覗き
道楽だと罵られた
憤慨して詩篇のひとつを投げつけてやると
たちまち小僧は鳥になり飛び去った
となると急に投げつけた詩篇が惜しくなり
ひとつひとつ確認すれども
果たして何を投げつけたのかが皆目
見当がつかない
くくれどもくくれども
はてな、どの言葉を探しておるのやら
途端に悲しくなり鳴き喚くと
また別の小僧が覗き
滑稽だと罵られた
今度は渡さぬと詩篇を抱くと
たちまち小僧は風になり奪い去った

そうして換算すれば小僧の数は百八つ
私はもう詩篇がない
くくれどもくくれども
はてな、何をくくればよいのやら





【ぐぐる】
内堀亮人


女は子宮で考え、男は煩悩で考える
こうして脳味噌は彷徨って
頭でっかちの窓際族たちは
どこかに居場所を求めていく

無くしたものを思っては
この空いた隙間を埋めるために
他人の脳を検索して
こうして詰め込まれていく
ただの綿、
様々な色水を吸い込んでいって
僕は更にカラフルに
そして薄くなっていく。

色盲を患っている僕たちが
いまさら自分の色に気づいても
夜な夜な右手で検索、左手で快楽。
僕の右に出るものがいないので
無くしたものを探す事は出来ず
該当件数は未だない
こうして僕はまた一人
西口をまた彷徨う





【いらつくんだ】
阿部嘉昭


少年たちは身重になり寺院として歩く
浄財を、という口そばから
経文が乞食ごろもに変わって
こんな該当のもたせ方もあるだろう
涙目が虹を見るし

逆鱗を擦って腰をのっぺらにすれば
倒そうとする茸だらけの森だ
それをもくもくと根元からのぼってゆく
鐘楼である女たちもただ空を往くだけ
乗れば女体上の抽象往復となるまでだ
だから脳に馬糞を塗って音をもとめ
道でない色道を急に走ったりもする
どけ、前をあけろ、念仏の瓦

ざわめく身虫で運動を獅子にした
審議するな、ただ再審せよ
たてがみで雲を割って
千年のある日、香春に墜ちる
想定する瞳孔の縦線に沿おうとして

滑稽の生、ひたすらバク転して
動物の盃からは果汁をこぼす




浦沢『MONSTER』のチェックはおもいのほかかかった。
一回目の授業はデラックス版でいう4巻までと決意したが
それでもそこまで再読するのに昼を越えた。

ちょっと気が立っていて、
何か音が身に障る感覚だったので
女房と録画済TV番組を観るのを勘弁してもらい、
岡井隆の大部の歌集『ネフスキイ』を一気読み。
案の定、堪能して、ようやくに勘気がおさまった。
こんな日曜もある
 

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2008年11月30日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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