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辞書開き三十句 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

辞書開き三十句のページです。

辞書開き三十句

 
九族の旧草のごと菊の庭



得恋は雲形定規をもつに似て



沢山とふ山から下りし椎葉人



弔文を懐に巻き脱腸中



水脈(みを)を引く汝が褄外れ女川に



点綴がわがこと六腑にがく縒る



説き分けて金言の辺に朽葉置く



内妻に外ふさはずて鉄を着さす



七草の七廻りくる身の内外



西風(にし)に聞く仏も絮になりしこと



糠雨に身も糠となる田打ちどき



菊男らは根接(ねつぎ)競つて散るばかり



長閑にてひねもすを倦み波停まる







浦菊も裏菊もある水のうへ



孤立なら円錐花序の意志ならん



横断の昨日をもつて故地も消ゆ



かんばせが花明かりして一軽羅



花けぶり酣のまま地上果つ



牛黄(ごわう)を掌(て)に汗牛なりし日々も追ふ



夕鬱を遠見する眼や荒(さ)びるまま



美(は)しきもの四土を廻れる馬車の燦



水理なき水の彼方のはるもにあ



舌骨が穢の源泉か詩書を舐む



胡瓜(そばうり)や私(し)を啼く声に土痩せて



煩に堪へ内観の花やがて奇(く)し



をみなこそ春着のかるさ哀しまん



野に酌んで火の見梯子の身のゆるさ



不機嫌も機嫌のうちや詩を矯めん



ペネロペの連夜ののちこそ旦(あさ)待たるる



昼の不思議なるかな母衣(ほろ)武者と遭ふ



★ ★ ★

昨日、武田肇さんの句を通覧して、
俳句モードとなった。
ただし心が逸っても、想が結ばない。
それで例によって、
辞書をアトランダムに開き、
触発された語を偶題にして句作にせこせこ及んだ。

●印までが、最近サボっていた
近藤弘文くん「タイトルで詩歌句」への投句。
ただお題「失われた時を求めて」から離れた憾みもある。

その後は、自分の担当しなかった50音を
ハ行最後までつくってみた。
計30句、所要時間は1時間半。

午前中は爆睡ののち
黒瀬珂瀾さんから送っていただいた
歌誌『【sai】』を通し読みしていた。
「歌合せ」の採録、すさまじい。
他人への毀誉褒貶はこうでなくっちゃ。

これから買い物。
レジで、いとしの姫と会う
 
 

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2009年01月15日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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