fc2ブログ

遅速 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

遅速のページです。

遅速

 
【遅速】


かなしみと遅さに関係ある夕にゆつくり光りだす星ひとつ



天使性と速さに関係ある朝はからだを蜜がしづんでいつた。



遅速すらこの天体の相対か。――下火のぼくが来ぬ人を待つ



につぽんのをみなのはだへ倭文(しづ)みちて森のひるまもたぬしうつくし



きみの壇ノ浦にしづむ蛍火が ひと夜で消える源氏のぼくが



花栗のこがねに揺るるまひるまは臣籍降嫁の譚もただ褪す



藍いろの性混濁の眼でさへも統計どほりの傾向、惜しい



女などみんな愉しき菌(きのこ)だろ。その影も僧帽のかたちでひらひら



男の精しぼり滴する膝下にて短歌の七七、あをく匂ひす



川からのひかりをもつてゆきかへどたえず蹉跌の短歌球面。




――例のごとくの日録十首。
今日は午後、前期試験要綱用紙を出しに学校へ。
それだけの一日になるのも厭なんだけど、ね。
女房は今日、帰りが遅いというし
(こんなときに待つケータイ電話だ、

あ、そうそう、詩集刊行計画がついに現実裡に走りだした
(こちらはいずれ詳しい報告も可能か。
乞うご期待、
 

スポンサーサイト



2009年06月11日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












管理者にだけ公開する