途中
立教の演習授業がいよいよ連句に入りだした。
まずは僕の所属しているA班、
その中途までの展開をペーストしておきます。
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1 十月の透明国を雁わたる 阿部嘉昭
2 紅葉黄葉〔もみぢ〕世を同じうす 江口菜美
3 沢庵にかやく弁当月の下 佐藤拓郎
4 身熱の朝薄氷を撫づ 高安美智
5 雛流し聞かぬ聞こえぬ膝小僧 落合彩夏
6 遊びの庭に小手毬あまた 阿部嘉昭
7 耕牛や桃李の里に糞〔まり〕踏みて 江口菜美
8 運尽きて行く古道の熊野 佐藤拓郎
9 滝飛沫かかる衣装の飾り落つ 高安美智
10 啄木鳥の音も木琴と聴く 落合彩夏
11 ローマ字で日記書く手も冷えてゐつ 阿部嘉昭
12 長夜にまとふ黄衣〔くわうい〕梨の香 江口菜美
13 陽を受けて来世の涯に銀杏燃ゆ 佐藤拓郎
14 墓参帰りに椋鳥来たる 高安美智
15 月の成す鎖骨の影はなほ黒く 落合彩夏
16 払暁までに棚に帰らん 阿部嘉昭
17 朝ぼらけおほやしろへと向かふ花 江口菜美