身虫
【身虫】
昨日からの
棒を掴まれて
身虫の鬼がぞめく
かくして不機嫌
地に地命があり
よって彼岸花が
突然に生える
第一に突然ということ
次いで花肉にまるで
面がないということ
彼岸花に反意ひるがえり
路傍が路傍でなくなって
見えない傍らの通行が
ひかひか炎える
みんな、行った
人ではなく
みんなの身虫、通った
装束ではなく。
(地面とは
地線でした
鏡面とひとしい
面
厭気の私は
もう心では
線、
そうして揺らす、揺らされる
あなろぐ魚やもーるす信号が聴えて。
《地球の朝焼け揺らす
世界のエンドロール
《遠くても離れていない