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火事座 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

火事座のページです。

火事座

 
 
【火事座】


幻想行は
冬火事に瞼を縫われてゆく
いまみたものを視野の底に
帰宅後数夜を眠るはかなさが
ながれる砂金とともにあること
燃えあがるどうぶつの姿態なども
風のむこうにおもった

大火災の奥で落下をくりかえす
わたしの包帯やあなたの傷
なかに往ってしまった何かがある
酸素を猛烈にすいあげて
渦で夜空を焼くそういう場は
船火事との類推から
船とただ呼ばれたのではなかったか
つねに流体は逆に昇る

微細なものに火事をみて
わたしあるきが狂ってゆく
ぶらんきだ天体の災厄
凍てついたこの大霊には
とおく髭の星座が対している
 
 

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2010年02月03日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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