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海辺の、永遠の、野ばら ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

海辺の、永遠の、野ばらのページです。

海辺の、永遠の、野ばら

 
 
【海辺の、永遠の、野ばら】

《夢であればいいことばかりだ》
――湯川紅実「水も、その日がおわりの日ではない。」
(「酒乱」第四号)




ホラここがネオテニーのばしょ、
階段状をなさない紋章です。
あたまのどこかは恥しくていえない。
口にださない声みたいなもの。

立ちどまるときには遺影をはさみ
からだ全体でS字をつくって
波に濯がれるがままになります。
筍の内側を想っていますか。
むしろわたしは懸命な葬儀です。

認めないものがある、カラクリその他。
肘を梃子に立つ、などができず
人間機械という謂れも信じられない。
もすりんになってしまいたいです。
平らであることを踏まれたい。
肝腎のときは寝てばっかりです。

薔薇なのだから
夜、くちづけはします。
前景とするのではなく
くちづけた相手を背景にするのです。
そこで多くなった少なくなったを測ると
鋸歯の波際もカラクリになってしまう。
だから実際は自分を噛んでいます。

おかあさん、
夢であればいいことばかりです。
――港町、右腕のない人びとの往来も。
  
 

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2010年03月12日 日記 トラックバック(0) コメント(0)












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