一九六九年、鎌倉 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

一九六九年、鎌倉のページです。

一九六九年、鎌倉

 
 
【一九六九年、鎌倉】


鳥を杖にして
斜めをはしった
ばさばさ唸るのが
たえず一歩前なら
子どもは衣のように
世紀の写真だった
花から花をゆくが
手はふれあっていない
空気をつかんで
押すところから
こころのぴすとんが
はじまっている
待合せも切通し
星井の名をもつ場所
井戸の底を覗けば
昼間がさわさわ落ちて
中学以後の夜だって
鉛直に想定できる
葉でつくった帽子を
目深にかぶり眼を消す
はるかはいずれ
地上と空のあいだ
そこを東風がうるおし
幾束か光線になった
そんな春時分には
野にべつの厠もある
青い排便と合うように
なかのひた青い厠
性器性にくらんでいた
聖図もあったのか
そこを出入りして
さんかくの肩に大人びた
エーゲの花粉を負った
わたしのかまくら
雲母の、すみか
 
 

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2010年03月16日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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