空耳 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

空耳のページです。

空耳

 
 
【空耳】


曇りわたる空のどこかには
蝋の耳がかくれている
そこに入ろうと鳥の雁行は
焔となって失墜をくりかえす
はらわたのなかにある虫が
遠い急降下をとんでいる
ほんとうの発語の場所はそこだ
地上は花芽のつづきにより
仄あかる奥行がえられて
そこ、だれかからの人声も
二度目をともるけれど
いつもかたちにならない
おもいでのようになっている
見返す花蜜とはいつの約束
やなぎの延長に沿って
あすは携行される何かが
ましろく炎上する
 
 

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2010年03月29日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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