築城 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

築城のページです。

築城

 
 
【築城】


工場の
入口をみておもう
うつわのなかに
うつわを容れるのは
おもいでの創造だ
れもんいえろうであっていいが
うつわは半透明にむしろ命がある
透かして何重にもなった
うつわの奥をみやれば
その奥処こそが
重複形をなす
わたしのちいさな築城だ
燭をともし
燭を視界の端にした眼も灯すと
うちにこもって放射している
そういう時間の型が
ながれつつ淀んでいるから
うつわとうつわをならべ
そこに定着のうつくしさもでる
えんとつから火を噴く工場街
きのうときょねんがとなりあって
おもいでもとぶ
過去の一瞬ではなく
過去それぞれの偏差こそ記憶なのだろう
それはだからつかめない
築城とは
滑空する鷲が空に表すかたちでもあり
孤独が一身で飛ぶなかでの
ただ一瞬の静止でもあるだろうか
ないが城、
いずれにせよ
うつわのなかは鷲が飛ぶ
それは轟々と飛ぶが
けしてみえない
 
 

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2010年04月09日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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